かたちの運動化学　生物の真似から生まれたものとは・・（成績アップへ教材　その１）

飛行機の始まりは？

木や鳥や花。

自然の中のすべての構造には意味があります。

このキットはその構造を模倣するバイオミミクリーという考えを基につくられています。

「バイオミミクリー」とは？

「バイオ」は生物や生命、「ミミクリー」は真似をする意味のミミックといいます。

その2つの単語をあわせた言葉です。

つまり、生物の真似をして科学技術を開発することをいいます。

この考え方は古くから存在していて

500年以上前にレオナルド・ダ・ヴィンチは、トンボが空中停止する様子からヒントを得て、ヘリコプターの原理をスケッチしたといわれています。

また19世紀にはドイツのオットー・リリエンタールがコウノトリを観察し
グライダーを作って滑空飛行を繰り返しています。

他には

六角形が規則正しく並んだ蜂の巣（ハニカム）の形を真似てダンボールなどを作る技術が有名です。
この技術は「航空機をいかに軽くするか」という研究から生まれました。蜂の巣の構造を真似ることで、素材が驚くほど強度になりました。
日本では「蚊の針」を参考にして、痛みを感じにくい注射針が開発されています。

植物の種の構造

グライダー状の羽をもつアルソミトラの種を模倣してみましょう。

アルソミトラ（Alsomtra macrocarpa）はインドネシアなどの熱帯ジャングルに生えるウリ科のツル植物です。
名前は，アルソ（森の）ミトラ（帽子）・マクロ（大きな）カルパ（果実）という意味です。
この植物は，スイカのような実が熟すと下部が割れ、長さ15cm程度，重さは0.2g程度）のような種子がグライダーのように空中を遠く（1km）へ飛んでいきます。

発芽する部分がおもりとなって薄い後退翼を付け、滑空します。

鳥の羽の構造

鳥の羽と飛行機の羽

ふたつの大きな違いはどこでしょうか？

このキットを使って実験してみましょう

揚力（ようりょく）

つばさの正面に当たった空気がつばさの上と下に分かれて後ろに流れます。その時，つばさの上を流れる空気の方がスピードが速くなります。すると，『流体の速度が増加すると圧力が下がる』というベルヌーイの定理により，つばさの上側の圧力が下側の圧力より低くなります。そのため，つばさは下から押し上げられます。この押し上げられる力を「揚力（ようりょく）」といいます。